・セクハラ防止のために出来ること その2 / 社会保険加入手続き | 社労士ノート[女性の就業環境を考える]

・セクハラ防止のために出来ること その2 / 社会保険加入手続き

事業主さんや社長さんがいくらセクハラに対して関心が高くとも、セクハラ問題というのはなかなかなくなりません。なぜなら
事件は現場で起きている!
からです(ちょっと古いですね・笑)。
ここで現場とは職場のことですが、それほど大きくない会社さんであっても、実際には事業主の目というのは職場の人間関係までは届かないケースが多いものです。
そこで、事業主さんがセクハラ防止のために講じておいた方が良いことの二つ目を紹介します。
【苦情・相談窓口の設置】です。
読んで字の如し、そのままの意味です。セクハラに悩む女性社員が相談できる窓口を作りなさいということです。
ですが、この話を社長さんにしますと、たいていは
「いや~、そんな窓口なんて、うちのような小さな会社には作れないって、浅井さん」と言われます。
その気持ちもよくわかりますが、実は相談窓口と言っても、それほど大げさに考えることはないのです。
では、どのようにするか?
その話の前に、窓口の必要性をもう少しだけ書きたいと思います。
セクハラの問題というのは、それが発生した時にどのような対応を取るかというのも大切ではありますが、実はもっと大切なことがあります。それは、セクハラ問題が発生しないように未然に防止することです。
当たり前ですね。
で、ここで考えたいのは、セクハラの原因は何か?という部分です。
実はセクハラの原因で一番多いのは【男性社員からの性的嫌がらせ】ではありません。【悪意】ではないわけです。
私も男性なので恥ずかしい限りですが、セクハラ問題の原因を探ってみると、たいていその根本にあるのは
【無遠慮さ・不躾けさ・性に対する無頓着】です。
ですので、男性社員にはセクハラをしている自覚がまったくないわけです。ここは非常に重要なポイントになります。
というのは、この意識の部分を教育出来さえすれば、セクハラ問題は起こらなくなるからです。
実際、セクハラで問題に上がっている男性社員にお話をさせていただくと
「え!?俺のしてたことってセクハラだったの・・・知らなかったです。いや、申し訳ない・・」と肩を落としてしまう方ばかりです。
ですが、次の日からはもう心配はありません。
この男性社員は女性社員に対して、どのようなことをしてはいけないのかが分かっているからです。
このようなことから、【男性社員に対する教育】の重要性がわかると思います。
ですが、この【教育】というのが、なかなか難しいのです。
男性社員を集めて研修を開く会社も増えていますし、そのような研修教育も効果はありますが、それでもセクハラ事件は起きてしまいます。自分が当事者になりうるという意識がまだまだ低いからです。
で、ある日、職場で悪気が無いままにセクハラ問題が起きてしまうわけです。
「いい加減にしてよこのエロオヤジ!」という風に・・・。
このような場合に、最後の砦(防波堤)になるのが、【苦情・相談窓口】なわけです。
実は女性社員はセクハラに対して、かなりの期間一生懸命我慢しています。訴える勇気がないし、職場にいられなくなるかも?査定に響くのでは?という不安もあるから当然です。
このような場合に、女性社員が相談できる窓口が会社にあれば、そこから会社は対策を打てるのです。男性社員に個別に指導をすることも出来るわけです。
もちろん窓口には守秘義務がありますから、会社も誰がセクハラを受けたか等の公表はしませんし、職場の雰囲気が悪くなるようなこともないのです。あくまでも穏便に処理を進めることが可能なのです。
ですから、この窓口が最後の砦というわけです。
さて、この窓口の必要性がわかったところで、
「うちのような小さな会社にはそんな窓口は作れないよ」という話に戻ります。
が、ちょっと長くなってきたので続きは次回!
 
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